お見積りの前に
弊社はワイヤーカットの請負加工に特化させていただいております。
下の注意事項をあらかじめご確認下さい。
見積依頼の送付先・お問い合わせ先
お問い合わせもお気軽にどうぞ。
メール kk-daiki@r7.dion.ne.jp
電話 072-986-2204 (8:30~17:30 / 日祝および第2・第4土曜休業)
FAX 072-986-2214
依頼方法
データでの送付が確実です。
- メールかFAXでデータや図面をお送り下さい。
- データはDXFに対応しております。図面をメールでお送りいただくのが確実で早い方法です。
- できれば加工部分・材質・必要な精度(公差)・必要な面粗度をお知らせ下さい。
その他お見積もりについて
- 極端な値引きはできませんが、常に少しでも割安に、できるだけ親切に、と心がけております。
- 不確定要素の多い加工の場合、安全率を見込んで、どうしても高めのお見積もりになりがちです。
- 最初は大体のお見積もりを出しておき、加工が終了してから、再び加工費を計算させていただく方法もあります。
- 同じ加工でも、材料の取り方によって加工費が大きく変わることがあります。材料をご準備いただく際は、あらかじめご相談下さい。
- ワイヤーカットには通電が必要なため、金属製のテーブルに直接乗せたり、金属製のツメで直接押さえたりするのが基本です。
わずかなキズも許されない場合には、あらかじめご相談下さい。
ご発注の前に
ワイヤーカットは、一般的な機械加工とは異なる部分が多く、
ある意味特殊な加工ともいえます。
しかし、ちょっとしたコツをつかんで発注することによって、
- 加工費が節約できたり
- 納期が早くなったり
- より高精度な仕上り
が実現できます。
1.加工費の算定について
ワイヤーの加工費の算定は、「加工周長×板厚」が基準になります。加工周長とは、加工物上でワイヤーを走らせる距離のことで、通常、加工形状の輪郭線の長さになります。
このことを、プレートに角穴を加工する場合で説明します。
ワイヤーの加工としては、下図のようになります。穴加工の場合、スタート穴とアプローチは絶対に必要になります。
仮に図のような寸法であった場合ですと、加工周長は
30+30+20+20+5
=105mmとなります。
- 板厚が2倍になると、基本的には加工費も2倍になります。
- 加工周長が2倍になると、基本的に加工費も2倍になります。
- 上の説明は原則なので、例外もあります。たとえば、厚みの特に薄いもの(10mm以下)や特に厚いもの(100mm以上)、加工周長が非常に短いもの、また加工物が立体的な形状の場合などは、原則通りにならないことがあります。
ここだけの話
「1時間あたりいくら」といったように、加工時間だけで加工費を決めるやり方がありますが、これは受注側にとっては大変ラクな反面、発注側にとっては不都合があります。どういうことかといいますと、
- ワイヤー加工機の進歩は目ざましく、最新鋭機と旧型機では、加工速度や加工精度に大きな開きがあります。弊社内においても、最速の加工機と遅いものの間では、加工速度に約2倍の差がついています。
つまり、同じ加工内容でも、旧式の機械で加工すると余分に時間がかかるわけです。- また、ワイヤー加工の場合、加工条件(最適な放電を実現するための電気的条件や噴流の制御)や、ワークのセッティング方法によっても、加工速度は大幅に違ってきます。
つまり、同じ加工内容でも、工夫を重ねて加工するのと、そうでない場合では、加工時間に大きな違いが出るということです。- 単純に時間当たりで加工費を決めることができれば、私達受注側は、次々と設備投資をして加工機を更新する必要もなく、また、創意工夫を尽くして加工時間を短縮することもなく、機械を動かした時間の分だけは確実に請求できる、という安易な考えに陥ってしまう恐れがあります。
2.材料を準備する前に
※ワイヤーを依頼される場合、できるだけ材料を用意する前、あるいは前加工に入る前にご相談下さい。
荒取りはムダ?!
材料 たとえば、加工代を少しでも抑えようと、材料を荒取りして来られることがあります。
しかし、上図の通り、どちらも加工周長は同じなので、前加工はムダだった、ということになります。それどころか、荒取してある方が加工が不安定になり、加工代が高くつくことも。
片方しかつかめない?!
ワイヤーカット加工の制約の一つとして、加工物は上アームと下アームにはさまれる形でテーブルに固定しなければならない、ということがあります。
これは、ワイヤー放電加工機の構造上の制約です。
つかんだ側は加工できない?!
テーブルの端から約10mmの範囲はノズルが干渉するため加工できません(上図)。
したがって、テーブル上に固定するためには、この10mmとつかみしろを合わせて、およそ20mm以上の余裕(さん幅)が必要です。
はみ出ると加工が停止?!
材料 加工中、ノズルがワークからはみ出てしまうと、ワイヤーを放電から保護している水流が逃げてしまい、断線の原因になります。そのため、加工ラインはワークの端から少なくとも3~5mm以上は内側にあることが必要です。
まとめ
材料 つまり、材料を用意する際には、テーブル上に固定する側の二辺で約20mm以上、反対側の二辺で約5mm以上の余裕が必要、ということになります。
ただし、小さな部品など、他の方法で固定できる場合は別です。